【FP資格取得体験記】②ファイナンシャルプランナー(FP)資格について
こんにちは。
今回は、ファイナンシャルプランナー(FP)資格及び試験制度の概要についてお伝えしたいと思います。
1 FP資格の概要
ちょっと複雑ですが、FP資格には、民間資格(日本FP協会の認定資格)と国家資格の2つがあります。
(1)民間資格(FP協会認定資格)
CFPとAFPの2種類があり、CFPが上位資格です。
2019年9月時点で、CFP22,335人、AFP160,169人 計182,504人。
金融関係はじめ企業のなかには、社員・従業員に対して資格手当や合格手当等を支給するなど、FP資格取得を勧奨しているところもあるようです。
これら企業の金融機関を中心として、全体のFP資格取得者の数は増加しています。
金融関係のFP資格者数(2019年9月)
◇証券会社 32,749人
◇銀行・金融 17,842人
◇生命保険・損害保険会社 37,216人
CFPは、世界24カ国・地域(2019年2月現在)で導入されている国際水準の資格になっています。
そのためか、私がCFPの資格を取得したときに送られてきた認定証(下の写真)は、全文英語表記でびっくりしました。
※なお、CFPはFPSB(Financial Planning Standards Board Ltd.)という団体の登録商標ですので、通常はCFP®と表記することを求められます。このブログでは、わかりやすいように煩雑さを避けて登録商標の表記を省いています。
協会認定のCFP、AFP資格は、2年ごとの更新制であることに大きな特徴があり、一定期間内に「継続教育単位」を取得して更新していく必要があります。
(2)国家資格(技能検定合格)
厚労省が所管する職業能力開発法に基づく技能検定制度の職種のうちの1つです。
1級、2級、3級があり、それぞれの技能決定試験に合格した者に合格証書が交付されて、「ファイナンシャル・プランニング技能士」を名乗ることができます。
技能検定は130種ありますが、受検者数は、このFP技能士が群を抜いて最も多くなっています。
この技能士資格は、更新の制度はなくて、一度、合格すればずっと有効です。
FP技能士の人数については、厚労省のホームページから検定合格者数を確認できるH22年度からH30年度までの9年間だけでも、1級16,305人、2級388,870人、3級786,099人、合計1,191,274人になります。
FP職種の技能検定は、H14年度から始まっているようですから、上の数字をそのまま年数分伸ばすと、1級3万人、2級73万人、3級149万人、合計225万人という膨大な数になります。
私のように、協会認定資格(CFP)と国家資格(1級FP技能士)の両方を持っている者もいれば、どちらか一方の資格のみの者もいます。
2 資格試験制度の概要
(1)FP協会認定資格
ア.AFPの資格取得
AFPの資格を取得するためには、2級技能検定の合格、AFP認定研修の修了を経て、日本FP協会に登録することが必要です。
※2級FP技能検定はAFP資格審査試験を兼ねています。(技能検定については後述)
AFPは日本FP協会の認定資格ですから、FP協会に登録しなければなりません。
(登録しない場合は、AFP資格はありませんが、2級FP技能士を名乗ることができます。)
登録するためには、入会金 10,000円と年会費 12,000円が必要です。
現在、FPは人気のある資格になっているようです(ユーキャン調査「武器になる資格」第1位)。
各資格学校でも、その取得指導講座を展開しています。
私の場合は、ユーキャンの通信講座で学習して、AFP(2級技能士)を取得しました。
イ.CFP資格
CFP資格を取得するためには、まずAFP資格者が、CFP資格審査試験全6科目に合格することが必要になります。
◆CFP資格審査試験
AFPの試験は、国の技能検定と兼ねていましたが、CFPは全く別の試験になります。
◆試験科目
①金融資産運用設計、
②不動産運用設計、
③ライフプランニング・リタイアメントプランニング、
④リスクと保険、
⑤タックスプランニング、
⑥相続・事業承継設計
・毎年6月、11月の2日間に3科目ずつ実施(全国16会場)
・1回に、1科目でも何科目でも受験してもよいし、6科目いっぺんに受験してもよい。
・受験料 1課目5,500円、2課目以上の場合は1課目につき4,400円加算
全6科目合格すると、エントリー研修(年2回実施、通信研修)を修了し、3年以上の実務経験があれば、FP協会に登録申請ができます。(実務経験がない場合でも、「みなし実務経験」として認められる場合があります。)
◆登録申請
新規登録時に登録料5,000円、年会費とは別にCFP会費年8,000円が必要
私は、資格審査試験を3回(1科目+2科目+3科目)に分けて受験し、合格しました。
実際に、1回で全6科目合格した猛者もいます。(私の体験については、次回のブログでもう少し詳しく書く予定です。)
(2)技能検定
国の技能検定130職種のうち、FPを含む19職種については、指定試験機関が実施することとされていて、FPの指定試験機関は、日本FP協会と一般財団法人金融財政事情研究会(金財)の2法人が指定されています。
学科試験 |
実技試験 |
||
1級 |
※ |
1級 |
20,000円 |
2級 |
4,200円 |
2級 |
4,500円 |
3級 |
3,000円 |
3級 |
3,000円 |
(b)金財実施
学科試験 |
実技試験 |
||
1級 |
8,900円 |
1級 |
25,000円 |
2級 |
4,200円 |
2級 |
4,500円 |
3級 |
3,000円 |
3級 |
3,000円 |
2級、3級の学科試験問題は両者共通ですが、実技試験の問題は異なります。
2級、3級の試験は年3回、同じ日程で実施されます。
1級は、FP協会は年1回、金財は年3回(2018年までは年2回)実施。
FP協会の1級学科試験はありません。
CFP認定者が、1級FP技能士資格を取得するためには、FP協会の1級実技試験、または金財の1級実技試験を受けて合格することが必要です。
FP協会の1級実技試験は筆記試験ですが、金財の1級実技試験は口述試験(口頭試問方式)です。
私は、CFP資格審査試験に合格した後、金財の面接試験を受けて、1級FP技能士の資格を取得しました。(次回のブログ参照)
今回は、FPの資格及び試験制度の概要についてお伝えしました。
私のCFPと1級技能士取得の経緯については、次回にお伝えしたいと思います。
今日も拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
(2019.11.30)