国連・世界幸福度ランキング、日本は62位！
こんにちは。
前回は、「日本の年金は37ヵ国中31位」という、私にとってはちょっとショッキングな内容をお伝えしました。
ランキングにこだわる必要はないかもしれませんが、自分の国の客観的な姿を知る一つの方法だと思います。
ちゃんとしたデータであれば、日本の姿を知る資料として有効だと考えます。
そういうわけで、前回からのランキングつながりで、今回は、国連の世界幸福度報告書についてお伝えしたいと思います。
世界の幸福度ランキング、日本は62位
国連の世界幸福度報告書（World Happiness Report）2020年版で、日本は、153か国・地域のうち62位でした。
この報告書は、毎年3月20日の「国連幸福デー」に合わせて発表されているもので、今回が8回目です。
まず、内容はともかく、この「62位」ということに、年金の「31位」に負けず劣らずビックリします。
過去の幸福度報告書における我が国のランキングを見ますと、
2012年：44位、
2013年：43位、
2014年：なし、
2015年：46位、
2016年：53位、
2017年：51位、
2018年：54位、
2019年：58位
と、徐々に順位を下げてきています。
評価指標の内容
幸福度を評価する指標は、次の6項目です。
各指標の（ ）内は、指標ごとの2020年版の日本の順位、＜ ＞内は2019年版の順位です。
① 人口1人当たりＧＤＰ（25位）＜24位＞
② 社会的支援（social support）（54位）＜50位＞
③ 健康寿命（2位）＜2位＞
④ 人生の選択の自由度（freedom to make life choice）（73位）＜64位＞
⑤ 寛容さ（generosity）（129位）＜92位＞
⑥ 腐敗の認識（perceptions of corruption）（114位）＜39位＞
各指標の元データは、①はOECD、③はWHO、②④⑤⑥は、ギャラップによる調査です。
これは、次の質問に対する「yes」「no」の回答の平均値をデータ化したもののようです。（各データは、2017年－2019年のもの）
＜質問内容＞
②社会的支援
→ 困ったことがあったら、必要なときにいつでも助けてくれる親戚や友人がいますか？
④人生の選択の自由度
→ あなたは自分の人生で何をするかを選択する自由に満足していますか、それとも不満ですか？
⑤寛容さ
→ この1か月間に慈善団体にお金を寄付したことがありますか？
⑥腐敗の認識
→ 腐敗は政府全体に広まっているかどうか、腐敗は企業内に広まっているかどうか
この4つの指標は、質問に対する回答者の主観に関するものになります。
6つの指標のうち、③健康寿命は、さすがの2位、①人口1人当たりGDPは、腐っても鯛の25位ですが、あとの主観的指標が良くありません。
②社会的支援については、どうでしょう、一人世帯が増えていますし、人々の「孤独化」は進展しているように見えますので、じり貧かもしれません。
④人生の選択の自由度。私たちは、まだ終身雇用世代ですので、「定年まで」は選択の自由度は低かったかもしれませんね。
また、仕事にかかわらず、同調圧力の強い国柄ですので、そのことも満足度を低くしている要因でしょうか。
⑤寛容さについて。大きな地震を始め、大雨による洪水被害など、毎年のように災害が発生しています。
その際には、ボランティア活動が復旧に大きな役割を果たしています。
しかしながら、非常時ではない平常時におけるボランティア活動、チャリティ等への寄付行動については、まだ根付いていないということでしょうか。
⑥ 腐敗の認識についての指標が低いというよりも、昨年からの急激な下落に驚きます。
これは、昨今の公文書の改ざん、偽造、破棄など、また続発する政治的な疑惑に対する政府の不誠実な対応が大きく影響しているものと思いますが、いかがでしょうか。
こう見てきますと、非常に残念なことに、幸福度が向上する兆しはなかなか見えない気がしてきます。
困ったときはみんなで助け合って、風通しが良くて、明るく、正義に満ちた社会をどうやって作っていけばいいのでしょうか。
⑥ の指標が昨年から大きく下がったということは、逆に言えば、大きく上昇する可能性もあるということです。
国民が「腐敗」を感じないでいることができるように、誠実な政治をみんなで求めていきましょう。
ランキングの上位の国
日本は、残念ながら62位でしたが、ランキングの上位は次のようになっています。
1位 フィンランド
2位 デンマーク
3位 スイス
4位 アイスランド
5位 ノルウェー
6位 オランダ
7位 スウェーデン
8位 ニュージーランド
9位 オーストリア
10位 ルクセンブルク
11位 カナダ
12位 オーストラリア
13位 英国
14位 イスラエル
15位 コスタリカ
16位 アイルランド
17位 ドイツ
18位 米国
19位 チェコ
20位 ベルギー
フィンランドは、3年連続の首位。
そのほかの上位はほぼ北欧の諸国が独占しています。
G7諸国でベスト20までにランクされていない国は、フランス24位、イタリア30位。日本は断トツの最下位。
アジアでは、台湾25位、サウジアラビア27位、シンガポール31位、フィリピン52位、タイ54位、韓国61位、香港78位、中国94位など。
都市の幸福度ランキング
World Happiness Reportの中で、Global Ranking of Cities — Current Life Evaluation（都市のグローバルランキング—現在の生活評価）というデータも公表されています。
いわば、世界の都市の幸福度ランキングです。
評価指標は、主観的な幸福度と客観的データを組み合わせているようです。
ランキングの上位20都市は、以下のようになっています。
2位 オーフス （デンマーク）
4位 チューリッヒ （スイス）
6位 ベルゲン （ノルウェー）
8位 テルアビブ （イスラエル）
10位 ブリスベーン （オーストラリア）
11位 サン・ホセ （コスタリカ）
13位 トロント （カナダ）
14位 メルボルン （オーストラリア）
15位 パース （オーストラリア）
17位 クリストチャーチ （ニュージーランド）
18位 ワシントン （ＵＳＡ）
19位 ダラス （ＵＳＡ）
20位 シドニー （オーストラリア）
都市でも北欧強し！
それにカナダ、オーストラリア、ニュージーランド。
ランキングをずっと下に見ていっても、日本の都市はなかなか出てきません。
やっと、79位に東京がランクイン。
アジアで主なところでは、
47位 台北、49位 シンガポール、56位 バンコク、83位 ソウル、84位 上海、89位 マニラ、114位 香港、134位 北京など。
中東の都市も、東京より上位に入っているところがたくさんあります。
（対象都市をどう選んでいるのかわかりませんが、日本から全186都市に入っているのは東京のみ。韓国は4都市）
ついでに、未来の都市の幸福度ランキング
（Global Ranking of Cities — Future Life Evaluation）
1位 タシケント （ウズベクスタン）
2位 サン・ミゲリト （パナマ）
3位 サン・ホセ （コスタリカ）
4位 アッカ （ガーナ）
6位 オーフス （デンマーク）
9位 アトランタ （ＵＳＡ）
12位 ドーハ （カタール）
13位 ジェッダ （サウジアラビア）
14位 ボゴタ （コロンビア）
15位 ダラス （ＵＳＡ）
16位 ヒューストン （ＵＳＡ）
17位 リヤド （サウジアラビア）
18位 テルアビブ （イスラエル）
19位 ワシントン （ＵＳＡ）
20位 マイアミ （ＵＳＡ）
そして、わが東京は、ない、ない、ない、、、、
ありました！ 160位！！
もう何をか言わん。主観的幸福感のなんと低いことか！
今回は、国連の成果幸福度報告書についてい伝えしました。
今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
（2020.04.09）
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