定年後のセカンドライフをチャレンジングに!

定年後も家に引きこもらないで、資格取得、仕事、趣味など、新しいことに挑戦しよう!

【定年準備】定年後のことは、現役のときから考えておいた方が良い。

 

f:id:tanoken65:20200408093345j:plain

 こんにちは。

前回は、NHK放送文化研究所と内閣府の調査結果を紹介しながら、60歳以上の男性が女性に比べて、グループ活動への参加が少なく、友人関係も希薄であること、また、欧米の国と比較してもそのことがうかがわれることをお伝えしました。

 

定年退職した男性が、会社との関係がなくなって、どこにも帰属するところがなく、居場所もなくて、精神的にもうろうろしてしまう情景が目に浮かびます。

私なども、まったくこの世代ですので、身につまされる思いがしました。

楠木 新さんの定年3部作

いずれ定年を迎えることは、既定の事実ですから、定年してからいろいろ考えるのではなく、10年ほど前から準備したらどうかと、会社人間の生き方、働き方について、楠木新さんが「定年準備」中公新書)のなかでいろいろヒントを示してくれています。

 

以前のブログで、楠木さんの「定年後のお金」中公新書)をご紹介したと思いますが、この「定年準備」はその前に出た本です。

さらにその前には、やはり中公新書「定年後」という本も出ていますので、いわば「定年」3部作の2冊目になります(中公新書等から他にも著作が出版されています)。

私も、出版された順に手にとって読ませてもらったわけですが、3冊目の「定年後のお金」まで来て、今後は逆の順で読み返しているところです。

蟆大ケエ縺溘■, 蟄蝉セ�, 隱ュ譖ク, 螟�, 蜈・シ�, 蜈・シ溷ァ牙ヲケ, 繧「繧ヲ繝医ラ繧「, 蟄蝉セ�, 蟄蝉セ�

楠木 新さんって、どんな人?

楠木さんは、京都大学法学部を卒業後に、大手生命保険会社に就職、支社長等を歴任しましたが、本部の担当部長になった直後に、体調を崩して休職し、一介の平社員として復職するという経験をしたことをきっかけに、働く意味について考えるようになり、それをテーマに転職者などへの取材をベースに著述をはじめ、定年退職までの約10年間、サラリーマンをしながら物書きを続けてきたという方です。

どの書店にも、楠木さんの本はだいたい置いてありますし、出版されて当分の間は平積みになっていたりしますので、たぶん、いわゆる「定年本」のなかでは多くの読者に読まれているものと思います。

 

楠木さんの本の特徴は、実際に取材された多くの方の体験に基づいていますのでリアリティがあるということではないかと思います。

私も、再読して、あちらこちら付箋でマークする箇所が多く、含蓄と示唆に富む良い本だと思います。

叶うならば、私が50歳のときに読みたかったと強く思います(当時はまだ出版されていませんが)

逕キ, 騾閨キ蠕後・螳カ, 莠コ, 莠コ逕溘・譎る俣, 譎る俣縺ョ驥�, 莠コ逕溘・遘�, 蟷エ荳翫・, 蜿、縺�

「定年準備」

この「定年準備」では、

あまりにも寿命の伸びが急激だったので、諸々の社会システムや人の生き方、働き方がその変化に追いついていない

(そのため)定年後にどのように過ごしてよいかの戸惑い、立ち往生している人は少なくない。伸びてきた寿命の中身を充実させる段階に来た。 

という問題意識から、定年退職後のことは、定年前から考えておく必要があるのではないかと書かれています。
 
まったく同感です。

もっと早く読んでいれば、私ももう少しは考えておいたのに…。

 

具体的事例を紹介

この本を読んでいますと、いろいろな経験を経た人たちを具体的に紹介してありますので、視野が広がると言いますか、会社オンリーではない生き方もあるのだ、そういう働き方もできるのだと、自分の姿を少し客観視できますし、元気をもらったような気になります。

 

楠木さんが取材した転職者20人の一覧表(同書P.42)が掲げられています。

市役所職員から大道芸人に、メーカーの部長職から美容師に、鉄鋼会社の社員から蕎麦打ち職人に、放送会社の記者から落語家になった人など。

会社に入って45歳ころまでの前半は、とにかく仕事に打ち込んで「会社員としての自分」を築く期間であったとしても、45歳以降からは、自分の「老いや死ぬこと」も取り入れながら会社員のほかに「もう一人の自分」を持つことが大切ではないか。

 

その結果としての転職もあり、副業というスタイルでもいいし、仕事をしながら趣味を極めることでもいい。

なかには同じ会社で雇用契約から業務委託契約に切り替えたケースもあったそうです。

螟ァ驕楢敢莠コ, 螳溯。�, 讌ス縺励∪縺帙k, 繧ク繝」繧ー繝ェ繝ウ繧ー, 螻句、�, 驛ス蟶�, 陦ィ遉コ

地域とのかかわり

この「定年準備」には、定年後の地域とのかかわりについても、たいへん興味深い事例も紹介してあります。

その一つに、大阪府河内長野市の60~80代の男性ばかりの集まり「男談(だんだん)」があります。

前回お伝えしましたように、とにかく定年後の男性は行くところがなくて、毎日、テレビの番をしているというような、どうも情けない姿が目に浮かびますが、この「男談」は月1回の男性限定の井戸端会議の場で、楠木さんが取材したときは53人もの参加者があったとのこと。

私が、特に気に入ったのは、「男談」は「規約なし、役員なし、会費なし、出席自由・欠席自由、その他一切の制約なし」というところです。

なんともおおらかで良いですね。

これなら、自分の地域で私でも、とつい思ったりしました。

 

このほか、男性限定の農園である豊中あぐり塾」、厳しい経済環境にある子どもたちを受け入れる無料の学習塾である「高槻つばめ学習会」の活動なども紹介されています。

早いうちから定年準備を

私も狭い世界の中で生きてきた(生きている)という実感があります。

幸い、今の私は、社労士の資格を取得して、社会とかかわっていこうという一つの方向性を持って暮らしていますので、精神的には前向きであることができていると思います。

ただ、取り掛かるのが遅すぎたと後悔しています。

 

現役のときから、定年後のこと、長い第二の人生のことも考えて、あちらこちらに顔を出し、勉強して見聞を広めて、「もう一人の自分」を持つように努めていたら、もっと選択肢が広がったかもしれません。

これから定年を迎える人たちには、この「定年準備」などを参考にしながら、早い時期から定年後のことについても考えることを、ぜひ勧めたいと思います。 

繧ォ繝、繝・け繧キ繝ウ繧ー繝ォ, Rower, 豌エ蟾�, 豎豌エ, 逕キ縺ョ鬘�, 繧ォ繝昴ャ繧ッ, 繝懊・繝�

今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
 (2020.04.13)

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村