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【2000万円問題再考】1に節約、2に就労、3、4がなくて、5に運用

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こんにちは。
私は、今年1月7日付で、次のような投稿をしました。

 

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その中で、老後の生活におけるリスク(長生きリスク、年金額の減少、退職金の減少、医療・介護リスク)に備えるために、「100万円を2%複利で運用すると、20年後には145.7万円、30年後には177.6万円になります。3%複利だと、20年後175.4万円、30年後235.7万円です。」と、資産運用の必要性についてお伝えしました。

 

これは、この通りですが、以前にも触れました楠木新さんの「定年後のお金」中公新書)に書かれていることに、「うん、そうだ、確かに」と納得するところがあり、また、上記の私の運用の考え方にも反省を促されるようなところがありましたので、今回は、それについてお伝えしたいと思います。

 運用と就労収入の比較

それは、運用での利益と、就労での収入とを比較したものです(同書P.113)。

まず、運用について。

1,000万円を運用して、年3%の実績であれば、利益は30万円、税が20%ですので、手取りの利益は年24万円になります。

一方、月5万円のアルバイトをすると、年60万円になり、運用で得られる利益の2倍以上の収入になる、という内容です。

「なるほど。確かにそうだ」

まず、運用資金として1,000万円を確保できるか?

1,000万円で24万円ですから、資金が少なくなれば、それだけ利益も少なくなります。

ますます運用に分が悪い。

また、年3%の運用実績についても確実ではありません。

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運用は不確実、就労収入は確実

私は、上記のブログで「2%、3%の運用は決して無理な数字ではないのではないでしょうか」とか、「私の「つみたてNISA」は、運用開始後1年9ヶ月経過した今日現在で、リターン率8.4%になっています」とか、暢気なことを書いています。

しかい、最近の新型コロナウィルスの影響を受けた株式市場の乱高下の状況を見ると、「とんでもない」と思ってしまいます。

実際、私の「つみたてNISA」は、見事に大きな評価損になっています! 

運用不確実性、危険性を痛感させられる日々で、こちらでも運用の分が悪くなります。

就労収入は健康な体があれば

それに比べて、就労収入は確実です。

新型コロナウィルスが収まれば、月5万円のアルバイトなら比較的容易に見つかるかもしれません、人手不足ですから。

運用には元手が必要ですが、アルバイトをするのに元手は要りません、自分の体だけ健康であれば大丈夫です。

月5万円ですと、時給1,100円として、就労時間数は月45.45時間、週11.36時間。

これだと、社会保険(健康保険、厚生年金)も雇用保険も適用されませんが、まずは収入を確保できて、生活にメリハリがつくので心身の健康を保持できますし、社会との関係も維持できて、良いことずくめです(ストレスフルな仕事でない限り)。

 

もとより、運用利益と就労収入とは、全く性格を異にするものですから、比較することには、本来、無理がありますが(就労収入には「複利」がありませんし)、実際に手にする「お金」の額として比較することは、なにより理解しやすい話になります。

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運用には最悪の時期?

運用について語るには、今は、たぶん最悪の時期でしょう。

しかし、いつまでもこの状況が続くわけではありません。

新型コロナウィルスの影響が収束すれば、また、着実かつ緩やかな経済成長が戻ってくるでしょうし、最悪の時期を乗り切れば、例えば、「つみたてNISA」では、この時期ならばこそのドルコスト平均法の効果が発揮されるのではないでしょうか。

ただ、この大暴落前の株式市況は、すでに実体経済から乖離したバブル状態にあったという観測が当たっていれば、トンネルはより長くなるかもしれませんが。

とにかく、運用不確実性、危険性は肝に銘じるべきことです。

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まずは、家計の見直し・節約が最優先

私は、このブログの「2,000万円問題」シリーズのうちに、「家計の見直し・節約が運用よりも先ということについて」を投稿しています。

 

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この中で、雑誌プレジデント・ウーマン(デジタル版 2019.06.24)に掲載された、家計コンサルタント八ツ井慶子(やつい・けいこ)さんの「"老後2000万問題"の本当の恐ろしさとは」という記事に関して、以下のように書いています。

私が感心したのは、八ツ井さんが、具体的な数字を示して、運用と家計の見直しの比較をしている点です。

[積み立て]月1万円を積み立て、年利2%で複利運用した場合→30年後:約494万円

[家計の見直し]月1万円+3,723円を節約→30年間:約494万円

無理して、(必ずプラスになるとは限らず、マイナスになる可能性もある)運用をしなくても、家計を見直して、毎月の出費を節約すれば、運用と同じ効果を上げることができる、ということです。(3%運用と同等となるのは、毎月1万円+6,223年の節約で30年間約584万円)

 

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運用の利益と就労収入の比較と同様に、それぞれ性格の違うものとはいえ、運用と家計の見直しによる効果についても、具体的な数字を示されると納得するところがあります。

(私たちは、研究者ではありませんので、精緻な分析は必要ありません。あくまでも生活者の感覚として納得できればいいのではないかと思います。)

固定費を見直す

家計の見直しについては、楠木新さんの「定年後のお金」でも、第3章「固定費を見直す使わなければ金は貯まる」のなかで強調されています。

そこでは、特に、住宅費、生命保険等の保険料、自家用車の維持費、通信費などの見直しの必要性について触れています。

また、家計の見直しには、家計の現状がどうなっているのか知ることが大事ということで、資産、負債を把握するための「財産増減一括表」という手法を紹介されています。

名称は難しそうですが、半年に1回、30分程度でできるものだそうです。

私も、老後の生活不安をなくすためには、まずは、家計の見直し・節約が一番ということに賛成です。

毎月、口座から引き落とされている「固定費」のなかにも節約できるものがあるかもしれません。

家計の見直しと節約のためには、家計及び暮らし方に関して、夫婦の意見が一致する必要がありますが、そこが難しい点かもしれません。

 

今回は、2,000万円問題再考として、まずは、家計の見直しと節約が最優先、次に健康な間はできるだけ働くこと、最後に運用を考えるということについてお伝えしました。

もちろん、実際は3つとも同時にできることですが、時間的な順番ということではなく、意識の上での順番、検討するうえで優先すべき順番ということです。


それにしても、運用は難しいなあ…

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今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。

  (2020.04.01)
 

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