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【全世代型社会保障検討会議】①フリーランスの実態調査の結果

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こんにちは。

以前、お伝えしました全世代型社会保障検討会議が、5月22日に開催されました。

会議では、「フリーランスの調査結果と政策の方向性について」等がテーマとされ、この検討会議を主管する内閣官房が行ったフリーランスに関する実態調査の結果が資料として示されましたので、今回は、その内容を見てみたいと思います。

◆調査:今年の2月から3月にかけてインターネットを使って実施(本調査に最後まで回答したフリーランス:7,478サンプル)。👇

フリーランス実態調査結果

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/zensedaigata_shakaihoshou/dai7/siryou1.pdf

 

年齢構成

「29歳以下」11%

「30歳以上」17%

「40歳以上」22%

[50歳以上]20%

「60歳以上」30%

定年後世代3割も占めているとは意外です。

「おじさん」「おばさん」も頑張っています。

 フリーランスを選択した理由

「自分の仕事のスタイルで働きたいから」57.8%

「働く場所や時間を自由にするため」39.7%

この2つの項目が高い数値になっています。

このほか、「収入を増やすため」31.7%、「より自分の能力や資格を活かすため」27.3%など。

「させられる仕事」ではなく、「したい仕事」「自分のスタイル」でやることができれば、働き方の一つの理想形だと思います。

フリーランスという働き方の満足度

ほとんどの項目で、「非常に満足」と「満足」の合計は8割ほどになります。

  「仕事上の人間関係」85.7%

  「就業環境(働く時間や場所など)」82.9%

  「プライベートとの両立」81.9%

  「達成感や充実感」77.3%

フリーランスに8割が満足しているということは、私も意を強くする調査結果です。

ただ、調査では、「収入」についてだけは、「非常に満足」4.1%、「満足」33.3%よりは、「不満」46.4%、「非常に不満」16.2%の方が高くなっています。

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フリーランスとしての年収

それでは、「収入」について具体的に見てみましょう。

フリーランスが「本業かつ主たる生計者」の場合の年収は、「200万円以上300万円未満」の階層が19%と最も多くなっています。

年収としては低いように思いますが、年収階層別の分布の状況は、雇用者の年収(本業)とそれほどの違いはありません(H29就業構造基本調査)

ただし、「副業」又は「本業かつ主たる生計者以外」になりますと、ぐっと収入は減って、「100万円未満」の階層が最多になります。

 

また、世帯年収については、「300万円以上400万円未満」の階層が16%で最多です。

世帯年収では、500万円以上の層で雇用者の方の割合が多くなっていて、少し乖離があります。

私たち定年後世代フリーランスで働く場合には、主にフリーランスの収入で生活を維持するのではなく、年金を補完するという意味合いが強いですので、ほどほど働いてほどほどの収入を得ることができれば、収入の面でも満足ということになると思います。

 フリーランスの就業時間・就業日数、継続意思

1日当たりの就業時間「4時間未満」が44%、1月当たりの就業日数「10日以内」が38%を占めています。

自由で余裕のある働き方です。シニア世代にもぴったりです。

フリーランスとして働き続けたい」人の割合も78.3%と高くなっています。

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フリーランスの属性分布

 

 主な取引先が

  事業者

 主な取引先が

  消費者

作業の依頼(委託)を受けて仕事を行う者   43.2%   13.7%
(例:デザイナー、システムエンジニア、webライター) (例:個人と契約する家庭教師、家事代行)
上記以外   12.2%   30.8%
(例:カメラマン、ジャーナリスト) (例:e-コマース、ハンドメイド作成)

 

取引社数

 「1社40.4%、「2社」18.0%、

 「3~4社」21.8%、「5社」19.8%

 

フリーランスの業務従事状況

「業務の内容や遂行方法について、具体的な指示を受けている」36.8%

「勤務場所や勤務時間が指定されている」16.0%

「報酬が作業に要した時間数に基づき計算されている」12.9%

「具体的な仕事の依頼、業務従事の指示を断ることができない」10.5%

フリーな仕事のなかの不自由な一面の実態が見えます。

上の1社専属4割とあいまって、「名ばかりフリーランス」が懸念されます。

仲介事業者の利用状況

「仲介事業者を利用」している人は21.5%と、5人に1人強になります。

その利用している仲介事業者数は、「1社」が46.8%とほぼ半数です。

フリーランスとしての仕事を原因とする病気やケガ

「病気やけがをしたことがある」人が2割、「病気やけがで仕事を中断したことがある」人も1割いますが、フリーランスは労働者ではなく個人事業主ですので、基本的に、労災の適用がありません。

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取引先とのトラブルを経験した者の属性分布

 

 主な取引先が

  事業者

 主な取引先が

  消費者

作業の依頼(委託)を受けて仕事を行う者   54.1%   16.0%
上記以外   7.9%   22.0%

取引先とのトラブルの有無

「トラブルを経験したことがある」37.7%

 トラブル経験者における取引先からの書面の交付状況

「受け取っていない」29.8%

「受け取っているが、取引条件の明記が不十分である」33.3%

仕事の発注を受ける際、条件等に関して書面の交付がない場合が決して少なくないことがフリーランスで仕事をするときの問題点です。

 取引先とのトラブルの内容

「発注の時点で、報酬や業務の内容などが明示されなかった」37.0%

「報酬の支払いが遅れた・期日に支払われなかった」28.8%

「報酬の未払い一方的な減額があった」26.3%

「使用や作業時間・納品日を一方的に変更された」24.4%

「仕事の業務内容・範囲について揉めた」23.5%

「代金が低すぎるなど不利な条件での取引を求められた」22.8%

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トラブルが生じたときの対処方法

「その取引先(発注者)と直接交渉した」53.9%

「交渉せず、受け入れた(何もしなかった)」21.3%

「交渉せず、自分から取引を中止した」10.0%

仲介業者を通じて交渉した」9.4%

「弁護士など三者を通じて交渉した」3.7%

トラブルを交渉せずに受け入れた理由

「今後のフリーランスの活動に大きな使用をきたすため」41.2%
「その取引が成立しなくなり、フリーランスの活動に大きな支障をきたすため」27.3%

泣き寝入りしてしまう実態が窺えます。

 

今回は、「全世代型社会保障検討会議」に提出された資料によって、フリーランスに関する実態を見てきました。

次回は、このような実態を踏まえて、今後のフリーランスの保護という観点から考えてみたいと思います。

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今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。

 (2020.06.05)(一部修正 2020.06.21最終)

 

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