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【定年の選択】再雇用もストレスフルで、楽なものじゃない!

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 こんにちは。

定年を迎えた人の85%は継続雇用を選び、15%は継続雇用を希望しない、という厚労省のデータ(職業安定局の令和元年「高年齢者の雇用状況」の「表4-1 60歳定年企業における定年到達者等の状況」)を踏まえて、これまで2回にわたって、定年のときの選択について考えてきました。

しかし、定年を迎えたときに、何らかの選択をしたら、ずっとそのままということはありません。

常に選択の余地、可能性はあります。

 

今回は、85%のグループで、定年まで勤めた会社等に継続雇用を選んだが、期間の満了を待たずに途中で辞めてしまった場合について、私の例を中心に、お伝えしたいと思います。

私の例:再雇用3年で更新せず

私は、現役のときは地方公務員でしたから、定年後もそのまま再雇用で残りました。

(公務員は雇用契約に基づかない任用制度ですので、正しくは「再任用」と言います。以下では、わかりやすいように「再雇用」で統一します。)

定年を迎えた職員のほとんどは、再雇用で残る選択をしています。

 

再雇用は、1年更新の5年間が期限です。

再雇用を選んだ人たちが、みな、5年満了しているかと言えばそうではありません。

私の知り合いでも、T君は1年早期退職して、再雇用で復帰して、そこも1年で辞めました。

Kさんは、3年目の6月にやや体調不良となって辞めました。

O君は、2年目の途中で、友人が経営している民間の会社に転じました。

Hさんは、他の自治体の特別職に就任しました。

そして、私は3年間勤め、4年目の更新をしませんでした。

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再雇用の場合、原則として、職階は一兵卒(係長等の役付きではない一般の職員)になります。

週4日勤務で、給料は一般職員の5分の4。

給料総額は、現役のときの半分にも達せず、たぶん3分の1程度

それでも賞与もあり、健康保険、厚生年金もありで、待遇としては、私には不満はありませんでした。(再雇用1年目の後半から、特別支給の老齢厚生年金を受給するようになりましたし…。)

また、一般職員ですから、権限も限られますが、同時に責任も限定的ですから、ずいぶん精神的には気軽になります。

職員管理もしなくていいですし、予算管理も議会も関係なし、上司に気を使う必要もなし。

途中で辞めた理由

再雇用期間の途中で辞める理由は、人それぞれ異なっていると思いますが、私の場合は、再雇用で勤務していた「職場の居心地が良くなかった」ということが、いちばん大きかったように思います。

私が配属された職場は、福祉関連のところでしたが、現役のときに在籍していたこともあり、私にとっては思い入れのある業務でした。

しかし、多忙ということもあってでしょうが、サービス利用者(市民)の権利擁護よりも、制度の適正な運用という観点からの管理的な色合いが強くなりがちでした。

市民の権利擁護と制度の適正な運用とは、両立すべき事柄ですが、どうしても管理的な面が強くなって、権利擁護の面が疎かになってしまっていると、私には感じられました。

おそらく、これは、全国の自治体における共通した状況ではないかと思います。

私に我慢ならなかったのは、特定の利用者に関して、人権侵害になりかねないような言動をする職員がいたこと(もちろん、話の対象となっている当の市民が目の前にいない事務所内部でのことです)、それを係長はじめ管理職が注意しようとしないことでした。

職場そのものが、人権を尊重するという雰囲気ではなかったのです。

管理職が注意しないのであれば、私が注意すればよかったのではないか。

そうかもしれません。

きっとそうでしょう、でも私はそうしなかった。

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再雇用で心がけたこと

私は、再雇用を選んだ時に、一つだけ心がけようと思ったことがあります。

それは、私はあくまでもヒラの一般職員として仕事をする。

決して「昔の管理職ヅラをしない」ということです。

再雇用の場合、昔の部下がいまの上司になって、お互いにやりにくい、という話がよくありますが、ご多分にもれず、私の場合もそうでした。

再雇用2年目に、私の課の課長として、以前の部下が配属されてきました。

私は、一職員としての範囲を超えないようにしていましたが、その人は、業務分担など、陰で私にいろいろ気を使ってくれて助かりました。

昔の上司よりも、昔の部下の方がやりにくいかもしれません。

その人は、珍しく福祉マインドを持った人で、仕事も誠実に取り組む、私にとっても信頼できる人でした。

が、しかしながら、職場全体の雰囲気を変えることはできませんでした。

 

また、昔の部下でなくても、一緒に仕事したことのある職員はいろいろ気を使ってくれる場面がありますが、そういう関係のない職員は、「誰? このオッサン。給料分くらい、ちゃんと仕事できるんだろうなあ」みたいな態度で接する者もいて、同じ再雇用の人たちとは、冗談半分に「若い職員は、長幼の序を弁えていない」と嘆いたものです。

職場の状況によって大いに異なってくるでしょうが、一般的に、再雇用という制度は、当人にとっても職場にとってもストレスフルであり、あまり良い制度ではないなあ、というのが私の実感です。

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再雇用者は、組織にとってお荷物か?

私の職場にも、再雇用の職員を支援する仕組みはあったらしいですが、機能していませんでした。

組織全体としても、有効な再雇用職員の活用策を見出していなかったと思います。

再雇用になって、ごく短期間で辞めてしまう者もいます。

そういう時、私たちは、人事は、再雇用は義務だから仕方なく配属しているが、すぐ辞めるように、わざときつい職場に配属したのではないかなどと、無責任な噂をしたものです。

多くの組織にとって、再雇用職員は有益な人材というよりも、法的義務だから仕方なく雇っているお荷物のような存在なのかもしれません。

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辞める理由はそれぞれ

私の場合、次年度の更新に関する意思表示は、その年の6月頃に行うことになっていました。

したがって、私は、3年目の6月には、更新しない旨の意思表示をしましたので、2年間で再雇用を見限ったことになります。

私が再雇用職場を辞める決意をした理由としては、そこでの居心地がよくなかったことと、もう一つ事情がありました。

それは、私の昔の上司から、ある公益法人に来るように誘いを受けていたことです。

それがなかったら、再雇用の期間を満了せずに、中途で辞めることについて、配偶者からの同意は得られなかったかもしれません。

 

私は、以上のような事情で、再雇用職場を途中で辞めましたが、ほかの人の場合、健康面のほか、与えられた業務が、あまりに単調なことに耐えられないとか、反対に、現役職員と同等の仕事を割り振られてたいへんだ、とかいろいろあるようです。

定年を迎えたときに、何らかの基準によって継続雇用を選択したように、それを期間の途中で辞める場合も、何らかの基準によって「続ける」か「辞める」か、選択をすることになります。

収入の確保が、常に大きな位置を占めますが、心身の健康面が、年齢とともにより重要な要素となってくるようです。

また、いちどは再雇用という形で、定年後も仕事を頑張ったということが、自分も、配偶者も、「辞める」選択を受け入れやすくするのかもしれません。

いずれにしましても、辞める場合には、「どうして?」「それで何をするの?」「生活費はどう工面するの?」という問いに対する答えを用意しておくことが必要になります。

 

今回は、定年時に雇用継続を希望したものの、その満期を待たずに中途退職することについてお伝えしました。

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今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
  (2020.02.21)

 

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