【定年の選択】まもなく定年退職を迎えます、さて、どうしますか?
こんにちは。
長年、仕事を続けてきて、やっと迎えようとする定年退職。
さて、どうしますか?
いまの職場にそのまま残りますか、それともいっそのこと辞めてしまいますか?
85%と15%、どっちを選びますか?
厚労省職業安定局の令和元年「高年齢者の雇用状況」の「表4-1 60歳定年企業における定年到達者等の状況」によりますと、60歳定年制の企業の定年到達者のうち、約85%が継続雇用を選び、残り約15%が継続雇用を希望せずに退職したようです。
まあ、私の実感もそんな感じです。
私が属していたところでも、ほとんどの人は、高年齢者の雇用確保措置の継続雇用制度によって、定年後も職場に残って、定年後も仕事をしているのが現状です。
かく言う私も、85%のグループです。
定年後、1年更新の5年間の継続雇用という普通のスタイルの再雇用でした。
ただ、途中3年経過したところで辞めてしまいましたが…。
選択の基準は何? やっぱり、収入?
さて、定年後、再雇用で従前の職場に残るか、または辞めるか。
「みんなが残るので自分も」と、再雇用を当たり前のこととして、自分はどうするかの選択について、あれこれ考えない人も多いかもしれませんが、でも、そういう人も、少しは、チラッとは定年後の身の振り方について想うことはあるはずです。
残るか、辞めるか?
私の場合は、再雇用を選ばずに、仕事を辞めてしまうと、「とりあえず収入ゼロ」になってしまうということが一番大きい理由でした。
多くの人もそうだと思います。
「とりあえず収入ゼロ」は、やはり困りますね。
退職金を含む預貯金を取り崩しながら、生活するしかないわけで、これから先、何十年あるかわからない老後の生活が不安になります。
退職金は、できるだけ減らしたくないと思っていましたし。
私の場合、特別支給の老齢厚生年金が61歳からでしたが、それだけでは生活できません。
ということになると、再雇用で働くという結論に至りますね。
配偶者を説得できるか?
私は生来の暢気者で、現役のときには、定年後のことをあまり深く考えていませんでした。
そのため、定年したら、これをしたい、という強烈な思いも抱くことなく定年を迎えてしまいました。
再雇用の85%と辞めてしまう15%。
85%のグループを選ぶなら、あまり考えなくてもよいということも85%を選ぶ理由かもしれません。
15%を選ぶ場合は、かなり強い理由がないと、説得できません。
説得? だれを? もちろん、配偶者を。
配偶者がいる、家族がいる、ということも大きな選択の基準かもしれませんね。
「独身だったら」との想いが、つい頭をよぎった人もいるかもしれません。
配偶者は、99%の確率で、15%を選択することに反対することは明らかですからね。
配偶者からの「それで、生活費はどうするの?」という質問に明確に数字を挙げて答弁できる準備が必要です。
「これをしたい」という強い思いには、しっかりした準備が…
でも、人生一度きり。
これまでの職場でこれまでと同じように仕事を続けるということで、自分の人生は本当に良いのか?
自分らしい人生というのはこんなものなのか?
死ぬときに後悔しないか?
広い視野の中で自分の人生、生き方を考えたい。
そうです! 人生は一度きりです!
思いっきり自分らしい人生を歩かなくては!!
でも、これは言わば無い物ねだりみたいなものだと思います。
やはり、物事には準備が必要です。
あるいは戦略と言っても良いかもしれません。
つまり、定年退職を機に、すっぱりと仕事を辞めて、自分のしたいことをする、ということであれば、現役の時から、そこに向けて準備しておかなければなりません。
いきなり、「定年を迎えたら自分でしたいことをする」と言われた日には、配偶者は「あんた、何寝ぼけたことを言っているの」ということになります、ふつうは。
本当にしたいことをするためには、配偶者がぐうの音も出ないほどに、思わず納得してしまうほどに、完璧で美しい企画書を作り上げておかなくてはいけません。
もちろんそこには、「したいこと」の資金計画とともに、家計を維持していけるだけの収入の確保策も入っていることは必須です。
そんなこと、ふつうはできませんよね。
まぁ、諦めましょう…。
定年後のことは40歳台から、遅くとも定年の10年前からは考えておく必要があるように思います。
ああ、後悔、先に立たず。
私を含む多くの人は、現役のときはぼんやりと過ごしていて、先のことを考えて準備しておくということをしません。(本当は、目の前の仕事のことで精一杯で、先のことを考える余裕がなかったのですが。)
今が40歳台の人には、「定年後のことは今から考えておくこと」を強くアドバイスをしておきたいと思います。
ダブルインカムなら…
さきほど配偶者の話をしましたが、配偶者が被扶養者ではなく、フルタイムで働いているような世帯であれば、話は少し違ってくるかもしれません。
その世帯の事情によって異なるでしょうが、例えば、普段から財布も別々、家計費はお互い同額を出し合って賄ってきたようなダブルインカムの家庭では、シングルインカムよりも15%の選択の割合は高いかもしれませんね。
何かどこまで行っても、収入、「お金」の問題のような気がしてきます。
寂しい限りですが、生きるということはお金を使うことですからね。
仕方ありません。
収入についての心配のない家庭では、「あなた、やがて定年ね。これまでご苦労様でした。定年になったら、ご自分の好きなことを自由にしていいのよ。家計のことは心配しないで」なんてことになるのかな?
配偶者に十分な収入がある、とか、資産家で家賃収入が潤沢にある、とか…。
ああ、羨ましい…。
最後は愚痴になりましたが、今回は、定年を迎える人の85%は再雇用を選んでいる、その選択の基準はやはり収入かな、ということについて考えてみました。
今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
(2020.02.17)